約 5,398,312 件
https://w.atwiki.jp/stselysium/pages/52.html
「さて、こんな所か」 男は安物のノートパソコンに自身が打ち込んだ文章の推敲を一頻り終えて、疲れ混じりの溜息を吐き出し全体重を椅子の背凭れに委ねた。長い時間キーを叩き続けた指の根元の部分は全てじんじんと言う痛みを発しており、言葉はなくとも男に休息を要求しているのが一発で解る。無論、彼にも休む事に異存はない。何しろ文章を執筆する事で生計を立てている身なのだ、もし腱鞘炎に等なろう物ならそれだけで飯を食いっぱぐれてしまう。 またそれ以前に今回の分の仕事は今打ち込んだ分で全てだった。普通文を書く仕事と言えば、決まった事を只書き写して終わりではなく、見やすさやレイアウト、読み手がストレスなく読解出来るか等にも気を配る必要がある。だが、あくまで現地の報告と記録を行うのが役目の彼には、そういう方向に気を配る事は要求されない。重要なのは可能な限り客観的に、詳細に、生々しくレポートする事。それさえ貫けていれば、然程記事を通すのに苦労はしないのだ。 後は念の為、明日の提出前にでももう一度見直しと微修正を加えてやれば完璧だろう。作業のお供にちびちび啜っていたエナジードリンクの余りを一気に飲み干して、男は厄介な仕事を終わらせた達成感に浸り、一人笑みを浮かべる。そのデスクの隅には、日焼けした写真立てが置かれていた。写真の中には彼と淑やかそうな美女、そして無邪気な笑みを浮かべる二人の幼い少女の姿があった。仲睦まじい親子のように見える写真の中の女三人と彼は、然し赤の他人だ。 「……元気にやってるかな、葵さん達は」 男は日本各地を飛び回り、様々な事件や事故の報告、レポートを執筆して生計を立てているフリーのルポライターだ。名前を、間桐雁夜。今でこそ平々凡々とした暮らしを送る何処にでも居そうな青年だが、"間桐"と言う苗字を耳にしたなら、一部の人間は驚きの表情を浮かべる筈だ。表の世界では少し変わった苗字程度の扱いでも、裏――"魔術師"の世界では、"間桐(マキリ)"の名は大きな意味を持つ。 遠坂、マキリ、アインツベルン。始まりの御三家と総称される魔道の名門、その一角。雁夜は実質の現当主、臓硯の次男坊であった。尤も息子と言うのはあくまで表向きの話であるのだが、其処の深い事情については此処では割愛する。彼と言う人間の事情を理解する上では、彼が嘗て間桐の家の人間だった、それだけで十分だ。 されど、今となっては雁夜と間桐家の間に繋がりは皆無だ。彼が不出来で父に見捨てられた訳ではない。寧ろ真実は逆、彼の方が間桐と言う家の魔術を嫌い、臓硯の下を出奔したのである。それが、今から十一年前の事。かの日から今日に至るまで、雁夜は一度として自分の実家に戻った試しはない。 が、冬木にはこうして定期的に戻って来ている。その度に彼が土産片手に顔を見せているのが、写真の三人だった。 禅定改め、遠坂葵。そしてその娘の凛と桜。 葵と雁夜は古くからの付き合い、言ってしまえば幼馴染の間柄に有った。雁夜はずっと葵に異性として想いを寄せていたが、彼女が他の男の手に渡ってしまっても、それを逆恨みするような真似はしなかった。彼女が幸せならば、その隣に居る人間は自分でなくても構わない。彼女の為を思えば、身を引く事に躊躇いはなかった。 “そう言えば、もう三ヶ月は逢ってないか――” ルポライターと言う職業柄、一つの場所に留まっていられる時間は長くない。必然的に彼女達母娘と会える機会は一ヶ月に一度有るかどうかだ。それでも、葵は雁夜をいつも暖かく迎えてくれた。桜や凛は彼が姿を見せると駆け寄ってきて、子供らしい笑顔できゃあきゃあとはしゃぐ姿を見せてくれる。 所詮は他人、そんな事は誰よりも雁夜自身が強く理解している。手が届く事はもう絶対に有り得ないと解っていながら、潔く彼女達の前から姿を消さず、定期的に会いに行っているのは只の未練だ。そう解っていても、雁夜とて人間だ。日々の傍らにあの母娘の笑顔を見る事は、彼にとって何より大きな楽しみだった。 「仕事とはいえ、久々に戻ってきたんだ。明日は桜ちゃん達の顔でも見てくるか」 時に――雁夜は今、出張を終えて故郷の街に戻ってきている訳ではない。たまたまこの冬木市での仕事が舞い込み、それを遂行する為に帰郷していた。その仕事と言うのが、先程まで彼が作成していた文書だ。雁夜は全く知らなかったが、近頃の冬木は随分と物騒な街に変貌してしまっているようだった。 原因不明の爆発事故、失踪事件。路傍で見付かった死体の数は今月だけで既に五体になる。東京のような大都心ならいざ知らず、こんな辺鄙な地方都市でこの数字は明らかに異様だ。其処でこの異変に目を付けた某出版社が、冬木出身のフリーライターである雁夜の下に依頼を持ち込み、雁夜はそれを引き受けた。それが、彼の今日までの経緯である。 素人目から見ても、今の冬木は不気味の一言に尽きた。空気が違う。雰囲気が違う。街のそこかしこから、何やら異様なものを感じる。これだけならまだ他人事で済むが、此処には葵やその娘達も暮らしているのだ。彼女達の無事を確認する為にも、雁夜は明日、あの愛らしい母娘に会いに行こうと決めた。 そうと決まればお土産を見繕っていかねばならない。幼い凛達は、自分のお土産を毎回楽しみにしてくれている。 お菓子が良いか、小物が良いか。どうしたものかと嬉しい悩みに口許を緩めたその時―― 「……ッ」 雁夜の頭に、まるで亀裂が走ったみたいな鋭く厭な痛みが走った。 「が、ぅ、ッ……!?」 何か目立った病気をした記憶はない。雁夜を今襲っているのは、正しく原因不明の痛みだった。その激しさたるや脳味噌をフォークでズタズタに引き裂かれているようなそれであり、雁夜は堪らず体勢を崩して椅子から転げ落ちてしまう。藁をも掴む思いで伸ばした手が、デスクの上の写真立てを弾き飛ばし床へと落とした。 地を這うような格好になりながら悶絶する彼の視界に、写真の中の愛すべき笑顔達が写る。どんな時でも彼の疲れを忘れさせてきた日溜まりの一シーンは然し、この時ばかりは間桐雁夜を支えてはくれなかった。寧ろ、その逆。写真を見た途端、彼を苛む頭痛の激しさは倍程にも膨れ上がった。 古今東西あらゆる病気の中でも最大級の痛みを齎すと言う群発頭痛もかくやの勢いで、激痛は雁夜を苦しめる。痛みで失神する事すら出来ず、気を抜けば舌を噛み千切りたい程の衝動に駆られる生き地獄。その中で再び視界に入る、写真。それをきっかけにまた強まる痛みの中、雁夜の脳裏に声が響いた。 ――――違う それは他でもない、間桐雁夜の声。これまでの人生で散々耳にしてきた、自分自身の声。 何が違うんだと自問する前に、視界が灰色に染まってテレビの砂嵐を思わせるノイズに覆われる。 そして、途切れ途切れに挿入される見た事のない映像、風景。可能なら一生見たくなかったと断言出来るような光景が、意識を沸騰させる激痛の中に次々流れていく。 見るからに窶れた想い人の顔。疲れ切った声。 人形のような空洞の表情で何かを言う凛。快活な彼女らしからぬ、硬く虚ろな眼差し。 そして暗い――昏い、もう二度と見る事はないと思っていた"蔵"の中、無数の淫蟲に群がられている、桜。 間桐雁夜と言う男が、嘗て守りたいと願った日溜まりの欠片が、他ならぬ彼の生家の手によって穢され、踏み躙られている光景。それを目にした途端、雁夜は全てを思い出した。記憶の復活と同時に込み上げてくる感情は、自分自身への絶大な憎悪。何故、何故俺は忘れていたのか。全て忘れ去って、白痴のように張りぼての日常を謳歌する無様を冒していたのか。俺がこうしている間にも彼女の心は壊され続けていると言うのに、一体俺は何をしている? 衝動に身を任せて、雁夜は自分の顔面に爪を立てる。ぎぎ、と裂けていく皮膚は正常な人間のそれでは考えられない程脆く、萎びていた。先刻までは確かに健康な成人男性の姿を保っていた筈の雁夜の全身は今や、彼自身でさえ気付かない内に二目と見られない有様へと変化を遂げていた。――否、あるべき姿へと戻っていた。 頭髪は一本残らず白髪に変わり、肌には至る所に醜い瘢痕が浮かび上がっている。それ以外の場所はすっかり血の気を失って土気色を湛え、宛ら幽鬼か何かのようだ。肉体にとっては最早毒素でしかない魔力の循環する静脈は破裂しそうな程膨張して、全身に赤黒い罅割れが走っている風にも見える。 見えない部分もずたずただ。特に左半身は酷い物で、いちいち手足を動かして確認しなくても麻痺しているのが解る程である。喉の粘膜も凄まじいまでに破壊され、固形物は金輪際喉を通りそうにない。一言、これで生きていられる事自体が異常。現に雁夜は今、その体内に巣食うある忌まわしい生物に援助され、どうにか生きていられる状態だ。この死に行く病人にしか見えない醜い姿こそが、間桐雁夜と言う人間の真実に他ならない。 「済まない――桜ちゃん、葵さん。でも、俺……漸く、全部思い出したよ」 自分が辿ってきた道。救うと決めた少女。そして、殺すと決めた外道。 全てを思い出す代償は決して安くなかった。聖杯によりこの世界の住人として溶け込めるよう施されていた身体機能の再生は記憶の復活と同時に解除され、今や雁夜は元の死に体同然の襤褸雑巾に逆戻りしている。されど、嘗て抱いた想いも末期の身体を動かす原動力も、これでやっと取り戻せた。 ――思い出す。自分が歩んできたこれまでの道。間桐臓硯の手に落ちた遠坂桜を救う為に、自分は十年以上も離れていた間桐の家に戻り、刻印虫を自らに寄生させて魔術回路を擬似的に拡張した。まさしく地獄と呼ぶべき苦痛と肉体が崩壊していく恐怖を耐え抜いた甲斐あって、魔術師として戦闘が行えるまでの領域に登り詰める事が出来た。 ――思い出す。変わり果てた、桜の姿を。実の父親に見捨てられ、非道の調教を受け続けていた彼女。一年と少しの時間を経て、彼女はすっかり変わってしまった。その人形のように無機質な昏い眼差しは、今目の前にある写真の中の彼女とは似ても似つかない悲愴さに満ちていた。 ――思い出す。自分が何を置いても殺し、報いを受けさせるべき外道の名を。その名は、遠坂時臣。葵の伴侶にして、凛と桜の父親である男。そんな立場に居ながら、自分の娘を進んで地獄に突き落とした、殺しても殺し足りない全ての元凶。あれが今ものうのうと息をしていると考えるだけで、雁夜は頭の血管が千切れそうになる。 そして、思い出す。自分が今此処に居る理由。これは、雁夜が参加していた物とはまた別種の聖杯戦争だと言う事を。 文句の付けようがない強さを誇る代わりに、爆発的な消耗で自分の余力を貪っていったバーサーカーの姿は此処にはない。だが、雁夜は理解していた。自分がこうして記憶を無事取り戻せたと言う事は、つまり"この"冬木の聖杯戦争に参加する権利を得た事に等しいのだ。 バーサーカーの強力無比な力が借りられないのは痛いが、考えようによっては令呪で戦いを中断させなければ自滅するような瀬戸際の戦いを強いられる事が無くなるとも取れる。サーヴァントが呼べないかもしれないとは、雁夜は毛頭思っていなかった。何故なら、自分はこうして聖杯に選ばれ、その試練を越えたのだから。自分を勝利に導いてくれる英霊は、直にその姿を見せるだろうと踏んでいた。 それでも――間桐雁夜には時間がない。舞台が変わり、手駒も変わるとはいえ、常時満身創痍の彼にしてみれば寿命が僅かに伸びたくらいの違いでしかないのだ。一刻も早く勝ち、聖杯に願わなければ。桜を救い、葵と凛に笑顔を取り戻し、憎き時臣を二度と母娘の前に現れられないように断罪しなければ、自分のこれまでは全て無駄になる。そうなっては、死んでも死にきれない。 「……来い」 雁夜は、未だ現れない自分のサーヴァントへと命ずる。今すぐにその姿を現せ、と。 それに呼応するように、無味乾燥とした室内を照らす白熱灯が、停電の前兆のように点滅を始めた。 最初は明かりが消えている時間の方が短かったのが、どんどん暗闇の時間が長くなっていく。バーサーカーを呼び出した時に比べれば肉体に掛かっている負担は微々たる物だが、それでも体内の疑似魔術回路に負荷が掛かっているのが解った。雁夜は、確信する。サーヴァントの召喚は、既に成っていると。 やがて明かりが完全に消え、部屋を照らすのは窓越しに差し込む月の光のみとなった。現代に生きる人間にしてみれば余りにも心許ない自然の明かり。その中で、間桐雁夜は霧のように虚空から姿を現した、一人の女を見た。月明かりに照らし出されたその女の顔は――激痛も忘れて息を呑む程、美しかった。 「――なんだ。辛気臭い部屋だな」 烏の濡羽めいた美しい漆黒の髪。肌は絹のようにきめ細やかで、染みや出来物の一つも見られない。 東洋出身の英霊なのか、衣服は青みがかった着物を纏っている。……のだが、その上から赤いジャンパーを羽織ってもおり、服装はなかなかどうして奇矯なそれであった。凡そまともな美意識を持つ人間ならば、誰もが美人と認識する。雁夜の召喚した彼女は、それ程までに整った容姿を持つ英霊だった。 「それで? おまえかよ、オレを呼んだ奇特なヤツは」 「……オマエ、が……」 「一々説明する必要有るか? ……まあ良いや。サーヴァントだよ、おまえの。クラスはアサシンだ」 アサシン――暗殺者か。雁夜は内心、外れを引いたなと思ったが、此処でそれを表情や態度に出す程彼は阿呆ではない。前の理性なき狂戦士ならばまだしも、今回の英霊はちゃんとした自我と理性を持っている。彼女の癇に障って瞬時にお陀仏なんて事態に陥れば、笑い話にもなりはしない。 それに、正面戦闘で劣るからと言って使えないと看做すのはそれこそ早合点が過ぎると言う物だろう。極論、聖杯戦争なんて物は敵を殺せればそれで良いのだ。今更手段の卑劣さどうこうについて躊躇いを抱ける程、雁夜に余裕らしい物は残されていなかった。 楽観も悲観も不要だ。大事なのは、サーヴァントを召喚出来たと言う事実のみ。聖杯戦争を戦い抜くに当たって、英霊の存在は言わずもがな大前提である。近代兵器や急ごしらえの魔術師の浅知恵でどうこう出来る程、サーヴァントと人間の間の戦力差は小さくない。後は彼女を使役し、戦うだけだ。全てのサーヴァントを斃し、黄金の塔とやらが出現する条件を満たすだけだ。先を見据え、決意を一層強める雁夜に対し、呼び出された暗殺者は気怠げな声を掛けた。 「ところで、おまえはどうする気なんだ」 その質問に、雁夜は思わず眉を顰める。 どうするか等、決まっている。聖杯戦争は願いを争奪する戦いだ。ならば、他の主従を蹴落とす以外に一体何が有ると言うのか。微かな苛立ちを押し殺しながら、雁夜は身体を部屋の壁に凭れさせ、喘鳴混じりの返事を発する。 「殺す。……全員だ。そして、聖杯を獲る」 誰であろうと、敵は敵だ。今回の聖杯戦争の性質上、ほぼ事故のような形で巻き込まれた者も居るかもしれない。その事は、雁夜とて承知の上。それでも、最早形振り構っていられる状況ではないのだ。この聖杯戦争が駄目だったから元の世界に帰って再びあの聖杯戦争を続行する、なんて日和った姿勢は通らない。勝てなければ、永遠に桜が救われる事はない。だからこそ雁夜は、立ち塞ぐ全ての敵を鏖殺する事に毛程の躊躇いもなかった。 鬼気迫ってさえいる雁夜の言葉に、返ってきたのは同意でも反発でもなく――溜息。心底呆れたような、雁夜の正気を疑っているかのような嘆息の音だった。 「聖杯ね。……あのさ、おまえ。本気で願いが叶うなんて与太話を信じてるのか?」 「……何、だと?」 その言葉は、凡そサーヴァントが口にするようなそれではなかった。 何せ、彼女が今口にしたのは聖杯を信用していないと言う旨だ。普通、サーヴァントは聖杯に託したい願いを抱えて召喚される物と雁夜は聞いている。中には願いを持たない例外も居るのかもしれないが、そもそも聖杯の権能自体を疑っているサーヴァント等、異例どころの騒ぎではないだろう。 「潰し合った末に最後まで残った二組にはどんな願いでも叶えて差し上げますよーって、其処らのセールス販売の方がまだ幾らか信用出来る文句使うぜ。百歩譲って聖杯のチカラとやらが本物だったとしても、今回の――」 「黙れ……ッ! お前は、俺のサーヴァントだろうが! なら意見なんかせず、俺を勝たせる為だけに戦えッ!!」 アサシンの台詞を遮って、雁夜が口角泡を飛ばして怒鳴り声をあげた。只でさえ瀕死の病人もかくやと言った顔は、怒りで血管が普段以上に浮き出て怨霊か何かとしか思えない有様と化している。大声を出しただけで心臓の鼓動が短距離走でもした後のように早まっている自身の肉体の朽ち果てぶりに嫌気を覚えながら、雁夜はアサシンの言葉に惑わされるなと自身を諭す。己には聖杯しかないのだから、それを疑えば全てが終わってしまう。 そんな雁夜の様子に肩を竦めれば、好きにしろよ、とだけ言い残してアサシンはあっさりと踵を返した。待て、とその背中を引き止めようとするが、もう遅い。声が部屋の壁で反響する頃には、彼女の美しい姿はもう何処にも見えず、霊体化が完了した事を不気味な程の静寂が暗に告げていた。 “そうだ……俺は、勝つ。勝って何もかも、全部終わらせるんだ” 桜が、これ以上苦しまなくて良いように。 葵や凛が、また桜と一緒に笑えるように。 彼女達を不幸の底に突き落とした遠坂時臣が、桜の味わった何倍もの苦しみの中で報いを受けるように。 間桐雁夜には聖杯が必要だった。間桐臓硯の奸計も及ばないこの地でそれを掴み、運命を変えなければならなかった。 そんな彼の脳裏には――いつまでも、アサシンが最後に言い掛けた"何か"の事が引っ掛かっていた。 あの時、彼女は何かを言おうとしていた。それが解ったから、雁夜は自分の耳に入れない為に大声をあげて遮ったのだ。きっとその言葉を聞いてしまったなら、自分の中の何かが揺らいでしまうと言う確信が有った。だから雁夜は、迷わない為に彼女の親切心から目を背けた。全ては、聖杯を手にする為に。魔術師なんて生き物のせいで狂ってしまった何もかもを元通りの形に直す為に。 憐れな落伍者は、約束された破滅の道を突き進む。振り返る事なく、突き進む―― ◆ ◆ 「やれやれ。面倒な男に召喚されちまったもんだな、オレも」 アサシンのサーヴァントとして召喚された和服に赤ジャンパーの彼女は、雁夜の自室を出て冬木の夜風に当たっていた。空には月こそ出ているものの不吉な分厚い雲が所々立ち込めていて、風も良からぬ物が滲んでお世辞にも居心地は良くない。聖杯戦争になんて呼ばれるもんじゃないと、既にアサシンは心からそう思っていた。 間桐雁夜は知らない事だが、本来、この彼女は聖杯戦争に呼ばれる存在ではない。英霊の座に登録された英雄等ではなく、サーヴァントとしての在り方も擬似サーヴァントのそれに近い変わり種だ。言ってしまえば彼女の存在は、此度の聖杯戦争が正規の聖杯戦争とは一線を画した異常なモノで有ると言う事の証左である。 アサシンが先程雁夜に言った内容は、違わず彼女の本心だ。願いを叶える聖杯だなんて、これ以上胡散臭い響きもそうそう無いと心の底からそう思っている。……とはいえ、現実にこれ程の規模の戦いが行われようとしているのだ。売り文句通りの代物かどうかは置いておくとしても、聖杯なる存在に途方もない力が有る事はほぼほぼ間違いないだろう。やはり疑わしい話では有るが、ひょっとすると、本当に聖杯は願いを叶える万能の願望器として勝者の手元に渡る算段となっているのかもしれない。だがそれでも、アサシンはこの聖杯戦争に対して懐疑的だった。 「……どうも、厭な臭いがする。あの死に体には酷だが、こりゃ確実に裏に何か有るぞ」 そも、聖杯戦争と言う機構そのものが何より疑わしい。この偽りの冬木市からは、不穏な陰謀の香りがする。 何者かの悪意ある計略が根付いていると、アサシンの本能と長年の経験がそう告げていた。なればこそ、聖杯戦争なんて面倒な催しには混ざらず、早急に事態を終息させて帰る方向で戦おうと思っていたのだが――然しマスターが悪い。あの場で少し話しただけでも解った。彼は、どんなに粘り強く話しても絶対に聞かないだろう。勝利へ懸ける情熱が妄執だとか狂気だとか、そう言う次元に達してしまっている。あれは碌な終わりを迎えないなと、アサシンはそう思った。 「ま、サーヴァントとして呼ばれたんだ。期待には応えてやるよ」 戦えと望むのなら、是非もない。サーヴァントとしての役目を果たして、さっさとこのけったいな場所を後にするとしよう。もしも裏で糸を引く何者かの存在を突き止められたなら、その時はその時だ。深く考えた所で、こんなイレギュラーだらけの状況ではプランなんてまるで当てにならないのだから無意味と言う物である。 アサシンの眼にはこの世界でも変わることなく、物体に走る朱い線が映っていた。それは、死の線だ。可視化された死。嘗てアサシンが死の淵で開眼した、最上級の魔眼による視界。――彼女の両眼窩に収まった魔眼の名を、直死と言った。真っ当な精神構造では発狂しても可笑しくない終末の世界を常に覗き込みながら、この少女はこれまで生きてきた。 彼女の真名を、両儀式。万物に共通する終わりを司る、「 」への可能性を秘めたる魔眼の烏―― 【クラス】 アサシン 【真名】 両儀式@空の境界 【ステータス】 筋力E 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運A+ 宝具EX 【属性】 混沌・善 【クラススキル】 気配遮断:C サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 単独行動 A マスターからの魔力供給を断っても暫くの間は自立出来る能力。 もしかしたらマスターとか居なくても何とかなるのでは? と思わせる程の単独行動っぷり。 然し、魔力が足りていようといなかろうと、寂しくなったら消えるのでマスターは必要らしい。 【保有スキル】 直死の魔眼:A 魔眼と呼称される異能の中でも最上級の物。 異能の中の異能、希少品の中の希少品。無機・有機問わず、"生きている"物の死の要因を読み取り、干渉可能な現象として視認する。直死の魔眼から見た世界は"死の線"で満ちた終末の風景であり、真っ当な精神構造ではこれと向き合っての日常生活は難しい。 アサシンは普段、焦点をズラして物事を俯瞰する事でこの異様な視界と折り合いを付けている。 陰陽魚:B 陰陽螺旋。痛覚残留。 ――是を生かしたくば即ち是を殺し、是を叶えたくば即ち是を損なう。 恩恵と損失は表裏一体。宛ら男女の関係のように。 心眼(偽):A 第六感による危険回避。 技術と研鑽を用いて避けるのではなく、天性の才能による危険予知回避。 【宝具】 『唯識・直死の魔眼』 ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:1 最大補足:1 直死の魔眼を最大限に解放し、死の線を両断する。 その個体における死の概念を切断するので数百の命のストック、数億の寿命をも無効化する。 死は決して避けられない現象、終わりは万物に共通する。 『■■■■』 ランク:EX 種別:対?宝具 レンジ:1 最大補足:1 陰陽ならぬ両儀。 其れは「 」から生じ、「 」を辿る者。 両儀に別れ、四象と廻し、八卦を束ね、世界の理を敷き詰める者。 この宝具は普段封鎖されている。アサシンがこれの存在を知覚する事も、ない。 【weapon】 基本的にはナイフ。 然し本来得手とするのは日本刀による剣術で、日本刀で戦う場合、自己暗示によって自身の身体を戦闘用に作り変え限定的ながらも超人じみた身体活用や未来予知等の潜在能力が扱えるようになる為、平常時とは段違いの戦闘力を発揮する。 【人物背景】 対丈に単衣の着物の上に革のジャンパーを羽織った少女。 一見して冷たく、排他的。男口調かつ男性のように振る舞うが、根はどうしようもなく女性的。 サーヴァントとしては極めてイレギュラーな存在で、ざっくり言ってしまえば疑似サーヴァントとして現界している。 元々の彼女はサーヴァントに及ばず、ある条件を満たした状態でやっと戦闘になると称されていたが、現在は疑似とはいえサーヴァントとして現界している事から素でサーヴァント達と互角に立ち回る事が出来る。 本来彼女が召喚に応じた場合、もう一つ別な存在が呼び出される事になるのだが――…… 【サーヴァントとしての願い】 願いを叶えるだとか、眉唾物の話に興味はない。 【マスター】 間桐雁夜@Fate/Zero 【マスターとしての願い】 聖杯を手に入れ、桜ちゃんを救う 【weapon】 なし 【能力・技能】 優れた才能があったがこれまで魔術鍛錬を全くしていなかった為、寄生させた刻印虫による擬似的な魔術回路を用いる。 使い魔として与えられた"視蟲"などを用い、切り札は牛骨すら噛み砕く肉食虫"翅刃虫"の大群使役。 身体に宿した刻印虫が宿主の身体を蝕む為、頭髪は残さず白髪になり、肌は死人のような土気色に変色し、左半身は一度麻痺して感覚が遅れ、顔の左半分は硬直して左目は視力を失い、不整脈も日常茶飯事、固形物が喉を通らないためブドウ糖の点滴で賄う等、近代医学の見解からすれば既に生体として機能するのがおかしい有様を魔力で延命している状態。 魔術使用や魔力精製は蟲の活性化による肉体への負荷と破壊を意味し、魔術行使の際の肉体への負担は他の魔術師の比ではない。戦いの決着が着く前に体内の刻印虫に食い潰される可能性も充分にある、真の意味で"死の危険と隣り合わせ"の魔術師。 【人物背景】 魔術師の家に生まれながら、魔術を嫌って家を出奔した過去を持つ男。 然し自身が間桐の継承を拒んだ事により最愛の幼馴染の娘、桜が犠牲になった事を知り、彼女を救い出す為に自分の肉体を破壊する無茶をして聖杯戦争に名乗りを上げた。が、そもそも彼を魔術師に仕立てた臓硯にはまるで期待されておらず、その破滅は初めから決定的な物であった。 【方針】 全ての敵を殺す。
https://w.atwiki.jp/tokyograil/pages/92.html
園原杏里&アサシン ◆7bpU51BZBs 月の光を意識した事は無い。 否――自分が意識して何かを視る事など、一度としてなかった。 両親を亡くしてから、自分はずっとそのままでいて。 ――あの声も届かない。 自分は、人を愛せない。 何かに寄生しなければ生きていけない。 常に客観視している。 額縁の中に存在する世界を、外部から眺めている。 それは多分これから先も変わらない事なのだと――園原杏里は思っている。 ――今、この時ですら。 杏里がいるのは額縁の外だ。 学校からの帰宅の途中だった。 杏里には友人と呼べるような人物は一人しかいないし、その友人も近頃は杏里と距離を置いている。 自分から物理接触《リアルコンタクト》を図るような事も殆どない。 一人で帰宅するのが常だったのである。 平素とまるで変わりない。 昏い路。 それを辿る途中。 善くないものに――行き会った。 男の眼は明らかに正気ではなかった。 紅く染まった、歪に光を反射する両眼。 何かに憑かれたでもしたか。 そもそも、人ではないのか。 杏里は。 すぐに背を向けて逃げ出した。 怖かったのだと思う。 その男の――眼が。 その眼を、杏里は知っている。 それは杏里の――母親の眼だった。 母が、父へと向けた眼だった。 知らない筈は無い。 なのに――それを知っているという事が、今ここにいる杏里の記憶と矛盾していて、それが怖かった。 ――愛してる。 躰と心が乖離する。 幽々と眩暈が起こる。 気が付けば杏里は人気の無い路地裏にいて、大柄な男に頸を絞められている。 聲が出せない。 出したとて――周囲に人の気配はない。 逃げ場も――無い。 額縁の外で視ている杏里は何処か冷静に状況を把握している。 だから。 目の前の男を。 ――どうする? 手段はある。それが思い出せない。 男の力が強まる。 壁に押付けられた杏里の躰は宙に浮いている。 ――愛してる。 意識が遠のく。 額縁が遠のいて、何も視えなくなる。 その――寸前。 大きな満月を背にした、 狼の姿を視た。 男が手を離して、後ろを振り向いた。 杏里は尻餅をつく。 鋭い刀のような凶器を持った狼は。 文字通り音も立てずに男の許に駆け寄り、振り向いたその喉首を。 掻き切った。 ただひゅうひゅうという音を出しながら、男はそのまま倒れて、 死んだ。 「――あ、」 杏里は顔を上げる。 狼が――少女が、そこに立っていた。 澄んだ凛々しい眼。 ヴェリーショートの髪。 端正な顔立ち。華奢な腕。 何もかもが血に染まっている。 真っ赤な血潮を蒼い月光が照らしている。 「あなた、は――」 ――知っている。 目の前の少女が如何なる存在であるのか――杏里は知っている。 サーヴァント。聖杯戦争。紅い月。 自らが寄生する相手の事も――明瞭と思い出している。 人を愛する妖刀。 人でないものを断つ妖刀。 杏里の中で常に愛の呪いを唱え続ける罪歌は――沈黙している。 まるで――目の前の少女が人なのか、そうでないのか、判断できないとでも言うように。 サーヴァントは。 高校生の杏里と、精々が二三程度しか歳が変わらないように見える少女は。 迚も悲しげな表情で。 「僕は」 人を殺しましたと言って、血に染まった手を翳した。 杏里は――何も言えなかった。 おとうさん。 おとうさん。 苦しいよ。 罪歌が無ければ。 母が、父を殺していなければ、杏里は既に死んでいる筈だった。 そして、今この時も――杏里は少女に助けられたのである。 けれど。 「僕は善悪の基準も物事の真贋も正否も判らないけど――仮令止むを得ない状況でも――どんな時でも――ひとごろしは」 良くない事です。 「悪者を退治した訳じゃない。正当防衛でもない。正義の天誅でもない」 僕は単なる殺人鬼なんだと少女は言った。 その――罪を。 決して正当化してはいけない。 こびりついたけものの匂いを、消してはいけない。 僕は。 「だから――ここに来た」 酷い矛盾だと杏里は思う。 或いは少女が召喚された事そのものが何かの間違いなのかもしれない。 聖杯は最後の勝利者の願いを叶えるものだと言う。 ならば――其処に辿り着く為には。 ――厭だ。 それは杏里も厭だった。 少女も。 殺人という行為を――決して自ら進んで行う事はしないだろう。 ただ、それをする時は。 魔物が――降りている。 ――愛してる。 「――私には――聖杯にかける願いは――ありません」 色々な想いを振り切って――杏里はそう言った。 それは慥かな事実である。 他者を蹴落としてまで叶えるべき望みを、杏里は持ち合わせていない。 あるとするならば。 「私は、この戦いを――止めたい」 聖杯がどのようなものなのか。 本当に願望機としての機能を持っているのか。 それは理解らないし、杏里にとっては重要な事ではない。 ただ。 この戦いは――果たして一度だけで終わるのか。 杏里がここにいるのなら――その周囲の者達も巻き込まれる可能性はあるのではないか。 その想像は。 自身に降り掛かった事態よりも遥かに、杏里を惧れさせた。 自分は人を愛せない。 罪歌は――人を愛している。 少女はどうなのだろう。 判る筈もない。 人の心は箱に入っている。 箱の蓋は決して開けられない。 ラベルが貼られていようが中身が説明されていようが、結局は想像する事しかできない。 それが普通なのだと杏里は思う。 自分でさえ自分の事を全て知っている訳ではない。有耶無耶である。 強かな所もあれば褻らわしい所もある。 杏里の内部には愛を謳う妖刀が入っていて杏里はそれに寄生している。 完全に支配している訳でもなければ、その逆でもない。 瞭然と領解る部分など何一つない――。 ――魍魎の匣。 けれども。 今表層に出ている園原杏里という外的側面《ペルソナ》は。 「それに――私は」 池袋を。 「この街を――守りたいんです」 偽物でも。 傲慢かもしれないけれど。 ここに――彼らがいるのなら。 太陰が浮かんでいる。 三十八万四千四百キロの距離から届く青白くて弱い光が杏里と少女と、死体を照らしている。 杏里は額縁の外部からその景色を視ている。 これは――現実である。 データではなく。リアルだ。 少女は――杏里から離れる。 そのまま背を向けて、去ろうとする。 「ま、待ってくださいッ」 杏里の声に少女が振り向いた。 澄んだ眼が杏里を直視して、杏里はその視線に耐えられずに目を逸らした。 「僕は人殺しです」 だから一緒には――いられない。 「でも――」 言葉を続けようとする杏里の頸に。 ナイフが当った。 ――愛してる。 罪歌は杏里に戦い方を教えてくれる。けれど。 「僕は喧嘩は弱い。戦い方なんて知らない。でも――殺し方なら知っている」 身体の内部から罪歌を顕現させる事さえ出来なかった。 少女がその気になっていたのなら。 ――僕はそんなことはしたくない。 「あなたの事だって僕は殺してしまうかもしれない。それに僕は――ひとりの方がいい」 ごめんなさいと言って少女はナイフを持った手を引いた。 杏里は何もできない。 少女を受け入れられない訳ではない。 ただ。少女は――杏里と同じ場所にいない。 ――愛してる。 少女はどこまでも人間で。 そして。 「僕は――狼だ」 行き遭う者を屠る――。 忌避すべき狼《ルー=ガルー》だと少女は言った。 【クラス】 アサシン 【真名】 神埜歩未@ルー=ガルー 忌避すべき狼 【パラメーター】 筋力E+ 耐久E 敏捷D+++ 魔力E- 幸運D 宝具E- 【属性】 秩序・中康 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 【保有スキル】 単独行動:C マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。 ランクCならば、マスターを失っても一日間現界可能。 直感:E+ 戦闘時、常に自身にとって最適な展開を感じ取る能力。 相手を殺害する時――ただ、その一太刀にしか活路がないその時のみに発動する。 情報抹消:B 対戦が終了した瞬間に目撃者と対戦相手の記憶・記録から、彼女の能力、真名、外見特徴などの情報が消失する。 たとえ戦闘が白昼堂々でも、カメラなどの機械の監視でも効果は変わらない。 ……自身の犯した罪がなかったことにされたアサシンの逸話の具現。 狼は絶滅した。 そういうことになっている。 【宝具】 『忌避すべき狼(ルー=ガルー)』 ランク:E- 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 通り悪魔の一種。 何万分の一秒の僅かな隙間、「今ならできる」というその時が訪れた時、あらゆる制約、条件を無視し、アサシンの目の前に立つものを殺害する。 由来、動機、不明。 アサシン自身もこの宝具をコントロールすることは出来ない。 出合ったものを屠る忌避すべき狼。 【weapon】 特殊セラミック製ナイフ『アームブレイド』。 研磨せずとも劣悪な環境下で百年以上性能を維持できる凶器。 【人物背景】 携帯端末《モニタ》という鎖に繋がれた管理社会で生きる少女。 ヴェリーショートの髪に男言葉で話す。 ある満月の夜、「殺人衝動を抑えきれなくなる」という男に襲われた歩美は、その男を殺害してしまう。 既に男は落ち着きを取り戻し、謝罪し、凶器を手放し、殺す理由などない。 正当防衛でも、制裁でも、復讐でもなく、殺した。 憎かった訳でも怖かった訳でもなく、何の得もない。 歩美は自らの殺人の動機を考えていた最中、ある連続殺人事件に巻き込まれる。 人を殺したくなるようなことも、殺す事で満たされるようなこともなく、ただ殺すだけの狼。 罪への罰を求める殺人者。 【マスター】 園原杏里@デュラララ!! 【マスターとしての願い】 戦いを止めたい。 【weapon】 妖刀・罪歌。 普段は杏里の身体の中に収納されており、任意で顕現させる事ができる。 「人を愛する」人格を持つ罪歌によって斬られた人間は精神を犯され、持ち主である杏里の命令に服従するようになる。 デュラハンの首と身体の繋がりを断ち切るなど、霊体を斬り裂く事も可能。 【能力・技能】 罪歌の持つ力と経験を引き出す事で強大な戦闘力を発揮する。 学校での成績は優秀だが、PCや携帯電話、インターネットに関する知識は極めて薄い。 【人物背景】 池袋に存在する来良学園に通う高校生。 おかっぱ髪に眼鏡をかけた、地味な風貌の少女。 幼い頃に父親に殺されかけ、その際に母が父を殺し自殺するのを目撃する。 直後に、死んだ母親が持っていた妖刀・罪歌の新たな所有者となる。 自身の心を常に対象となる事柄や人物から「額縁を隔てた」形で捉えるようにしている為、本質的に他者との付き合い方が理解出来ておらず、また常に恐怖感も抱いていた。 これらの理由から、本来取り付いた人間の精神を蝕む罪歌の声すら彼女には届かなかった。 自らを「寄生虫」と称し、他人に依存する生き方を行う杏里は、親友である張間美香が行方不明となった事をきっかけに、歪んだ愛の物語に巻き込まれる。 【方針】 不明。
https://w.atwiki.jp/cafedeanri/pages/62.html
アサシン・Tips その他、スキルやアサシンに関連する事項のより詳しい考察等。 アサシン・Tipsソニックブロー グリムトゥース ソウルブレイカー BOSS狩り ソニックブロー こちらからどうぞ→アサシン・ソニックブロー考察 グリムトゥース こちらからどうぞ→アサシン・グリムトゥース考察 ソウルブレイカー こちらからどうぞ→アサシン・ソウルブレイカー考察 BOSS狩り こちらからどうぞ→アサシン・BOSS狩り考察
https://w.atwiki.jp/dnwanta/pages/260.html
PvPメモトップ +アサシンPvPスキルメモ アサシンPvPスキルメモ +◇アサシンスキル ◇アサシンスキル ◆スピーディカット ◆ピアーシングスター ◆ダーティトリック ◆シャドーハンド ◆ファンオブエッジ ◆トリプルエッジ ◆レイド ◆ローリング 基本回避。 ◆ダッシュ 割愛。 ◆フェイククロッグ ◆ゴアキック ◆スプリント ◆スワイプ ◆サークルゴア ◆リープ ◆スモーク ◆エアリアルイベイジョン 空中復帰。 ◆フィジカルマスタリー HP増加。 ◆マナマスタリー MP増加。 ◆マナリフレーション MP回復。
https://w.atwiki.jp/cardinals/pages/13.html
両手短剣を使用し、 素早い身のこなしで瞬時に敵を倒す。 敵の目を欺いたり毒を持つ攻撃で 慎重で確実な戦闘を得意とする。 (公式サイトより) 多分火力の伸びはデイド中1位な職 だけど、伸びが良いだけで他の職には劣ったり・・・ ダークアサシンの目玉はなんと言ってもポイズンダガーで、 普通にMAXにする価値はある。 あとは、並程度なスキル。 マスタリー系とポイズンダガーを優先がオススメ
https://w.atwiki.jp/asaiworld/pages/192.html
【向日葵のアサシン】 『此度も拙僧を呼んで下さるとは』 クラス:アサシン マスター:はるひ 真名:不明平井権八(ヒライゴンパチ) 性別:不明女 属性:不明混沌・悪 ステータス:筋力■A 耐久■D 敏捷■A 魔力■E 幸運■E 宝具■EX クラス別スキル:気配遮断■B 固有スキル: 不明 【百三十の辻斬り:EX】 強盗と辻斬りを繰り返し130もの犠牲者を出したアサシンの剣術。 人間・人間型の英霊に対して与えるダメージが増す。 宝具: 不明 【素性隠しの僧衣(ふけしゅうとうしょうじ)】 追手の追跡を躱す為に逃げ込んだ寺で得た僧衣。 この宝具で身を包んでいる間アサシンの情報は全て隠匿される。 隠匿中は実際のステータスよりも能力が低下する。 【解説】 ステータスから真名、スキルも宝具も一切が隠された状態の虚無僧。 話しかければきちんと答えるが声も男女の判別すら出来なくなっている。 前回の戦いで一度正体を曝しているが宝具の都合上また正体を隠している。 聖杯への願いも不明。 正体は130人もの人間を殺めた辻斬り。 聖杯への願いは『自分の刑死後に自分を追って死んだ親友の魂の救済』。
https://w.atwiki.jp/subofseiban/pages/42.html
「…」 概要 日本の端に流れていた仮面。それが祀られ、神となったモノです。今回は仮面舞踏会の仮面がベースで、一応、ある人物の格好をしていますが、 存在的には仮面舞踏会の歴史そのものであり、様々な人格、経験を備えています。今の姿は、仮面を拾った巫女の姿をコピーしているという設定ですが、 ぶっちゃけ作者のノリの産物。褐色いいよね、褐色。多分のじゃロリ。 仮面舞踏会は娯楽である一方、要人暗殺等のいろいろな事件が起きており、匿名性が高いって怖いよね。治安敵にも昔のネットみたいにフリーダムだったろうし。 さて、本来パーントゥは五穀豊穣の神であり、体に纏った泥によって魔を払い、浄化を行うことが出来ますが、クラスがアサシンであること、そして正体が群体であることから 「悪意」を抑え一つの人格にまとめるためにそれらの能力は使えなくなっております。 性格 色々な人格が統合された結果、落ち着いたというか老成しております。 ただし、五穀豊穣の神でもあるので、それを妨げるモノには容赦しない。 下着はつけない主義。風が心地よい… 方針 基本的にはマスターに従うタイプ。 方針(聖板戦争での立ち回り方) 方針を入力してください 戦闘スタイル(強み・弱点含む) 群体ゆえの思考速度・各種技能に優れており、肉体的には強くないものの、不意打ちや情報収集の面に強い。 策を張り巡らすタイプなので、その策を強引に突破してくる相手は苦手。 パートナーについてどう思っているか その紅くそり立ったモノ――良い。 台詞の例 「…」 「ぬし、どうしても着て欲しいというのならば…、Yシャツ、とやらを所望する。大きくて、白い奴を。それで事足りるのじゃ。…下着?拒否する。」
https://w.atwiki.jp/f_go/pages/5695.html
「2022年水着イベント」で実装された配布☆4アサシン。 ワルキューレ〔ランサー〕の水着霊基。 イベント1回あたり入手可能なのは3騎中1騎のみ(+対応する霊衣)となっている。ボイスや絆礼装等に差がある。 メカエリチャン系列と異なり、性能面ではアペンドスキル含めて差がつけられていないので、どれを選んでも使い勝手自体は同じ。 ステータスはATK偏重型。星4殺では牛若丸/アサシン・グレイを抜いてトップのATKを持つ。 カード構成はB1A2Q2+宝具。Hit数はB3/A4/Q3/EX5/宝具10hit。宝具が多段HitするためN/Aは0.41→0.23とかなり下げられており通常攻撃のNP回収はかなり悪い。 属性は秩序・夏・天。特性は既存のものに〔霊衣を持つ者〕〔夏モード〕が追加されている。 スキル 【スキル1】SMG/SAM66 B CT 7-5 自身のQuick&Artsカード性能アップ(3T)&クリティカル威力アップ(3回・3T)。 主力カードを強化しつつ、回数制限はあるが最大100%のクリティカルダメージを叩き込める。 【スキル2】ワルキューレ式集団戦闘 B+ CT 8-6 味方全体の攻撃力アップ(3T)&回避状態を付与(1回・3T) + 味方全体の〔ワルキューレ〕のNP獲得量アップ(3T)。 「カリスマ」系に「治癒の竪琴」のような1回の回避が追加されて使い勝手が良い。 自身を含むワルキューレ・ブリュンヒルデ系にはNP獲得量アップが追加される。 + 〔ワルキューレ〕特性持ち一覧 Class Rare Name 槍 5 ブリュンヒルデ 4 ワルキューレ 殺 4 スルーズ ヒルド オルトリンデ 狂 5 ブリュンヒルデ エネミー ワルキューレ 【スキル3】戦乙女たちの語らい EX CT 8-6 味方単体のNP20%増加&HP回復 + スターを獲得。 NP増加自体は育成で変動しないので、NP目当てであれば育成の必要がない。 使い勝手が良い回復やスター獲得も複合しているので役立つ機会は多い。 宝具「 最終攻撃・天槍光輪 (フュルギア・ワルキューレ)」 敵全体に強力な〔地の力を持つ敵〕特攻攻撃&〔魔性〕特性の相手に対して低確率で即死を行うArts全体宝具。 〔地〕特攻はエネミーに多く存在するので刺さる機会は多い。 Artsで10hitするので、スキル込みで騎3体に32~49%、Wアルトリア・キャスターで90~135%回収可能。 即死はダメージ後なので即死が入ったとしても回収量は変わることはない。 特筆すべき点としてA宝具かつスター発生率バフを持たないながら宝具によってある程度スター獲得を見込める点。 アサシンクラスによるスター発生率補正の高さ、気配遮断、騎の被スター発生率補正、そして宝具の高いヒット数、 ここにオーバーキルによる補正が加われば敵3体の場合、星を平均10~15個、最大で20個ほど獲得出来ることもある。 + 〔地の力を持つ敵〕特性持ち一覧 Class Rare Name 剣 5 アルトリア・ペンドラゴン モードレッド アーサー・ペンドラゴン〔プロトタイプ〕 シグルド 紅閻魔 アストルフォ メドゥーサ 4 アルトリア・ペンドラゴン〔リリィ〕 ジークフリート ランスロット ガウェイン エリザベート・バートリー〔ブレイブ〕 フランケンシュタイン 女王メイヴ ディルムッド・オディナ 巴御前 妖精騎士ガウェイン ローラン ガレス セタンタ 3 フェルグス・マック・ロイ 1 イアソン 弓 5 アルトリア・ペンドラゴン 超人オリオン 4 アタランテ トリスタン アーチャー・インフェルノ 刑部姫 妖精騎士トリスタン 2 パリス 1 アーラシュ 槍 5 エレシュキガル ブラダマンテ 妖精騎士ランスロット ブリトマート 4 清姫 メドゥーサ 茨木童子 謎のアルターエゴ・Λ カイニス 虞美人 パーシヴァル ドン・キホーテ 3 ディルムッド・オディナ ジャガーマン 2 ガレス 騎 5 女王メイヴ アキレウス オデュッセウス 太公望 4 アストルフォ 坂田金時 モードレッド カーミラ ハベトロット カイニス ドブルイニャ・ニキチッチ 黄飛虎 3 メドゥーサ 赤兎馬 術 5 マーリン ミス・クレーン 4 メディア〔リリィ〕 ニトクリス 酒呑童子 3 メディア メフィストフェレス アスクレピオス 殺 5 ジャック・ザ・リッパー 酒呑童子 刑部姫 セミラミス 果心居士 4 カーミラ アサシン・パライソ 加藤段蔵 虞美人 鬼一法眼 3 ヘンリー・ジキル&ハイド 2 ファントム・オブ・ジ・オペラ 狂 5 ヴラド三世 クー・フーリン〔オルタ〕 ガラテア モルガン 4 ランスロット タマモキャット フランケンシュタイン ベオウルフ 茨木童子 エルドラドのバーサーカー アタランテ〔オルタ〕 鬼女紅葉 クリームヒルト ドゥリーヨダナ 3 清姫 2 サロメ 1 アステリオス ポール・バニヤン 盾 3 マシュ・キリエライト 裁 5 卑弥呼 女教皇ヨハンナ 4 壱与 讐 5 魔王信長(織田信長) 平景清 4 ゴルゴーン 新宿のアヴェンジャー 3 アントニオ・サリエリ 分 5 メルトリリス キングプロテア 蘆屋道満 スーパーバニヤン グレゴリー・ラスプーチン 4 パッションリップ 太歳星君 月 5 BB(水着) 殺生院キアラ 降 5 アビゲイル・ウィリアムズ アビゲイル・ウィリアムズ〔夏〕 ヴァン・ゴッホ ジャック・ド・モレー 詐 5 オベロン レディ・アヴァロン 4 トラロック エネミー 竜牙兵、ワイバーン、ドラゴン、ラミア、獣人系、ゴブリン、ケンタウロス、キメラ、スプリガン、ゲイザー、バイコーン、ソウルイーター、スフィンクス、イフリータ、海魔、翅刃虫、鬼、ヤドカリ、魔猪、ウリディンム、ウシュムガル、ウガル、ムシュフシュ、シェイプシフター、イーター、グール、エルダーグール、シャンタク、オオカミ、ヤガ、英霊兵、スルト、巨人系、ボーバルチキン、BBホテップ、BBB、鬼王朱裸、魔猿、ぬえ、ケガレガミ、魔導僧兵、マックスウェルの悪魔、カリ、ケルベロス、花の邪神/アルラウネ、土蜘蛛、大土蜘蛛、大翁鬼、虎熊童子、ブジャンガ、鴉天狗、女王兵、モース、モース人間、牙の氏族、亜鈴百種・排熱大公、ブラックウルフ、アルビオンの竜骸、魔犬バーゲスト、シャークパイレーツ、グリーンマン、奇兵隊、LWB-M8、HWB-M8、半魚人、ケルピー、屈強な半魚人、プレシオサウルスくん、大百足、化け猫、四奸六賊、ディノス系、キングプロテア・ソチナトル、朱瑞鳥・紅閻魔、ウィツィロポチトリ + 〔魔性〕特性持ち一覧 Class Rare Name 剣 5 伊吹童子 4 巴御前 弓 4 アーチャー・インフェルノ 妖精騎士トリスタン 槍 5 ヴリトラ 4 茨木童子 謎のアルターエゴ・Λ 虞美人 術 4 酒呑童子 殺 5 酒呑童子 光のコヤンスカヤ 呼延灼 果心居士 4 虞美人 鬼一法眼 狂 5 伊吹童子 4 茨木童子 鬼女紅葉 ドゥリーヨダナ 分 5 蘆屋道満 4 太歳星君 讐 5 カーマ 降 5 闇のコヤンスカヤ エネミー(主なクラス) ゾンビ(剣槍弓狂)、スケルトン(剣槍弓)ゴースト(殺)、デーモン(術)ラミア(術)、獣人系(剣槍殺)、ゴブリン(剣槍殺)ゲイザー(弓)、バイコーン(槍)、ソウルイーター(殺)イフリータ(術)、海魔(弓)、ヤドカリ(剣)鬼系(小鬼、鬼の右腕・左腕、風越丸、技喰丸、轟力丸、パンプキンオーガ、かぼMARU)、丑御前(狂)魔猪(狂)、ウシュムガル(殺)、魔性菩薩(獣)、ヒュドラ(弓)、おろち(槍)、黒武者(剣)、グール(狂)、エルダーグール(殺)、シャンタク(術)、メイオール(殺)、魔猿(弓槍術狂)、ぬえ(槍)、ケガレガミ(殺)、女中(殺)、カリ(狂)、マハーナーガ(槍)、ウッチャイヒシュラヴァス(槍)、ドゥン(騎)、ガルダ(術)、サラマー(殺)、亡者(狂)、ケルベロス(騎)、『愛玩の獣』(獣)殺人鬼(狂)、徐福(弓)、クコチヒコ(剣)、花の邪神/アルラウネ(降/騎)、土蜘蛛(槍)、大土蜘蛛(槍)、大翁鬼(狂)、ブジャンガ、鴉天狗(殺)、モース(狂)、モース人間(狂)、亜鈴百種・排熱大公(術)、祭神ケルヌンノス(狂)、ノリッジの厄災(狂)、ブラックウルフ(術)、魔犬バーゲスト(剣)、LWB-M8(殺)、HWB-M8(裁)、半魚人(殺)、屈強な半魚人(槍)、ケルピー(騎)、ダゴン(狂)、ギガプレシオサウルスくんΩ(槍)、大百足(狂)、化け猫(術)、アイスフィッシュ(騎)、モータルフィッシュ(騎)、酷吏殭屍(剣)、祖獣(狂)、四奸六賊(狂)、髑髏の仮面(分)、カマソッソ(獣) 総評 A全体宝具による高いNP回収によるシステム適正の高さ、スキルと宝具による星獲得と高倍率クリティカルバフによるクリティカルアタッカーの側面を持ち、 さらには全体回避付与によるPTの生存性のサポートも可能な器用なサーヴァント。 難点はスキルによるAQ強化、NP獲得量強化を使ってもなお低い通常攻撃時のNP効率。クリティカルバフ以外の数値が控え目なことにより配布の星4殺では宝具火力がやや低めなこと。 クリティカルアタッカーとしてはスター集中を持っていない等地味に問題点も多い。 A宝具システムをするだけなら気になることはないが、それ以外の運用をするなら上手く補助する手立てを考えたほうが良い。 相性の良いサーヴァント Aサポーターなら宝具連射でも攻略でもアルトリア・キャスターは鉄板の組み合わせ。水着ワルキューレが持たない宝具威力UPを持ち回復とCT短縮も可能な玉藻の前も良い。 対騎想定として術と組ませることを嫌うなら、OCアップで特攻威力を上げられるレディ・アヴァロン、スター発生率とクリティカル威力を強化出来る蘭陵王も優秀。 低レアならヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト、メアリー・アニング、徐福ともシナジーが高い。 アタッカーならAとNP獲得量を強化して貰え、毎ターンスター獲得もある太歳星君、スター集中,クリティカル強化の付与と星の即時獲得のある謎の蘭丸X、 伊吹童子/バーサーカーは星の奪い合いに気をつければ攻撃力,クリティカル威力,NP獲得量を強化して貰え、 こちらからは回避を渡すことが出来る他、同じ地特攻宝具を持つため対地特性には組み合わせが良いと言える。 殺で組むならAの枚数が多くAチェインの狙いやすい、李書文/アサシン、エミヤ〔アサシン〕、岡田以蔵等が無難か。 セミラミスはS3使用に必要な星を水着ワルキューレの即時星獲得によるサポートできる。 相性の良い概念礼装 宝具即撃ちをするならカレイドスコープなら無凸でもS3との組み合わせで可能。 AS2をlv10まで上げているならカルデア・アニバーサリー、A’、魔性菩薩等の初期NP60礼装からも狙える。 センセイとボク、愛と希望の物語、ウォーク・イン・ザ・パーク等は初期NP60とスター集中効果により宝具即撃ち+クリティカルの補強の両立が可能。 スルーズ・ヒルド・オルトリンデ共通の性能欄です。 編集する際はご注意ください。
https://w.atwiki.jp/ws_wiki/pages/10742.html
FS/S34-079 カード名:“英霊”アサシン カテゴリ:キャラ 色:青 レベル:0 コスト:0 トリガー:0 パワー:2500 ソウル: 1 特徴:《サーヴァント》?・《武器》? 【永】 相手のターン中、前列の中央の枠にこのカードがいるなら、このカードのパワーを+2000。 アサシンのサーヴァント、佐々木小次郎 レアリティ:R illust. これまでと異なり、UBWのブースターでは「アサシン」として登場した佐々木 小次郎。 厳密な意味での「英霊」ではないはずなのだが、他のサーヴァントにあわせたのか、カード名は“英霊”となっている。 中央の枠においておけば、相手ターン中はパワー4500。相打ち持ちさえ出てこなければ、なかなかの場持ちが期待できる。 複数枚引いてしまうと腐るので、採用枚数はよく考えたい。 原作での柳洞寺の門番としての役割と、そこから離れることのできない様子をうまく再現した一枚だといえる。
https://w.atwiki.jp/holycon/pages/97.html
『怪奇! 吸血狼男、夜の町に現る』 『切り裂き魔の正体見たり・この顔にピンときたら110番!』 『狼男の恐るべき正体! 遂にその根城を撮った!』 書店に並ぶ週刊誌も、電機屋から流れてくるニュースも。 連日連夜、この冬木市では、得体の知れないオカルティックな噂が、人々の不安を煽っている。 目へ耳へ次々と飛び込んでくる、怪事件のキャッチコピーは、どれもこれもが馬鹿馬鹿しく陳腐だ。 (別に、詳しいわけではないけれど) 記憶の中に僅か残る、おぼろげな平成の町並みを思う。 その頃の報道というものは、今に比べてどうだったのか。 今目と耳で捉えているものを、下らないと思うのは、それが昭和のセンスだからか。 馬鹿馬鹿しい言い回しで飾られたこれらを、当の仕掛け人が目の当たりにしたなら、風情がないと嘆くのだろうか。 (……いや) そもそもあの男にとって、重要なのは事実と効果だ。 それを得るための過程が、いかなる飾られ方をされていようと、望むものが得られるのなら、その在り方には頓着しない。 敷島魅零の知る男は、そういう寛容な人間であったと、彼女は思い出して、思考を止めた。 あるいは、心が広いというよりは、何も意に介さないような、ドライさに基づいていると言う方が近いのだろうが。 「相変わらず、待ち合わせには正確だ」 何よりなことだよという声が、魅零の右側から聞こえる。 腕を組み、背を電柱に預けた姿勢のまま、魅零は視線だけを向けて応じる。 現れたのは、青年だ。少なくとも傍目にはそう見える男だ。 白いスーツに帽子を被り、手には悪趣味な金色の杖。 その手のものには関心はないが、コブラを象った杖の有様は、そんな魅零の目から見ても、明らかに異様なものとして映った。 オールバックにした髪の下では、金の瞳をぎらつかせながら、男が微笑を浮かべている。 顔立ちは悪くなかったのだが、その蛇のような目つきも、正直不快に思っている。 「キャスターの脱落を確認した」 口をつく言葉が短くなるのは、やはり嫌悪感の表れなのだろうか。 もとより不器用で無愛想な身だ。口数はそれほど多くない。 それでも魅零はいつもよりも、より一層淡白な様子で、男に対して報告した。 先ほど追想した仕掛け人というのが、他でないこの白スーツ男だ。 多忙な身の上である彼には、電話もろくに通じない。故にこうして場所を決め、魅零が掴んだ情報を、男へと伝えに出向いている。 長身、金髪、肌は褐色。異様な出で立ちの敷島魅零は、巨大広告代理店の顧問――里見義昭の隣には不釣り合いなのだ。 何のコネクションもないままに、この町へ呼び寄せられて早々、それこそ何でもないことのように、そのポストを拾ってきたのには、正直驚かされたものだったが。 「それは重畳。我が宝具は順調に、力を示しているらしい」 君の様子を見る限り、という言葉を言外に含ませながら、里見はくつくつと笑って言う。 見透かされたような物言いは、やはりどうしても好きにはなれない。 たとえそれが、聖杯戦争とやらを、戦うパートナーのものであったとしてもだ。 先ほど目にした記事にあった、吸血狼男というのは、ライバルの召喚したサーヴァントであった。 自然信仰の部族に由来し、獣の生霊を操るシャーマン――それこそが里見がマスコミを動かし、世に知らしめたキャスターだ。 戦いを魅零によって盗み見られ、情報を持ち逃げされたキャスターは、まんまと里見の術中に嵌まり、夜の闇に消え失せたのである。 「ともあれこれなら、本戦の方でも、勝ちの目を期待することはできるだろう」 恐るべきは対民宝具。人の心こそを操る力。 奇跡をゴシップへ書き直し、あるところにある噂へと貶め、神秘を根こそぎ奪い去る業。 対象の情報を公開し、NPCに流布させることによって、サーヴァントを弱体化させるという、掟破りのユニークスキル。 それが敷島魅零の手にした力だ。 里見義昭という器を得て、遠き追憶の地へはびこった力だ。 「期待じゃない、勝つんだ」 ああ――何とも反吐が出る。 自ら矢面に立つことなく、陰口をばら撒き不幸を押し付け、泥沼の潰し合いを誘う陰険な力も。 それ故に暗闇のフィクサーを気取り、高みから見下すようなその口ぶりで、全てをせせら笑うこの男自身も。 全くもって性に合わない。何故に聖杯とやらは、こんな男を、己へと押し付けたのだろうかと。 「これは失敬した。君には是が非にでも聖杯を獲り、力を得る理由があるのだったな」 肩を竦めながら、里見が言う。 そんな風にして人の望みに、触れられたくはなかったのだが、それでも魅零の事情を思えば、開示せずにはいられないものではあった。 「……抑制剤の方は」 「何しろキャスターではないからな。全く未知のテクノロジーを、無から生み出すのは不可能だ。 故に私の持ちうる知識で、代用品に使えるものを、用意できはしないかと考えている」 だからもうしばらく待てと、里見は魅零へと言った。 今の魅零は独りきりだ。それは里見を頼れないだとか、そんな単純な意味合いではない。 彼女の感染した忌まわしき暴力――A-ウイルスの力を発揮するには、定められたパートナーが必要になる。 そうした存在がいない以上、彼女がこの場で戦うためには、少々無理をする必要がある。 闇の精鋭(ソルジャー)となるために、強引に押し付けられた負の力を、十全に使いこなさねばならなくなる。 体にかかる甚大な負荷に、振り回されることなく戦うためには、里見の「大量生産」スキルによって、抑制剤を獲得する必要があるのだ。 「人体を武器化するA-ウイルス……興味をそそられるものではあるが、今の私にはその力を、詳らかにする手立てがない。 案ずるな、マスター。君らを呪うその鎖は、私が消し去ると約束しよう」 A-ウイルスの根絶によって、感染者(アーム)達を解放すること。 そのために与えられた力こそが、謀殺の魔人(アサシン)・里見義昭。 無理なドライヴでドジを踏み、目覚めてたどり着いたこの場所は、宝の島か、はたまた地獄か。 見るからの禁忌に手を染めた、この行いの代償が、どれほどのものになるかは分からない。 今も抵抗を覚えている、人の命を奪うことすらも、あるいは強いられることになるのかもしれない。 (それでも、やる) だとしても、前に進むと誓った。 可能性があるのだとしたら、どれほどの汚泥にまみれたとしても、願いをその手に掴むと決めた。 ここに彼女がいなかったことは、間違いなく幸運だったと思う。 それでも、まもるべきあの人の顔が見られなかった時、魅零の胸に去来したのは、ほんの一欠片の寂しさだった。 それほどにあの人に対して、心を許し、寄せていたのだ。それは驚くべきことではあったが、歩き出す十分な理由にもなった。 何ゆえに想うのかなど知らない。それでも想いの強さだけは、確実に本物だと言い切れる。 (だからこそ、やれる) 敷島魅零は戦える。 あの人に顔向けできなくてもいい。同じ場所に立てなくてもいい。 今度こそ血に染まった己が、今度ばかりはと否定されても、それでも彼女が救われるのなら、自分はそれで構わない。 聖杯を掴む。悲しみを拭う。 全てのA-ウイルスを痕跡すらなく、悲劇と共に消し去ってみせる。 同じ痛みを胸に抱え、孤独と悲嘆に震えている、監獄島の人々のためにも。 何よりも、愛おしいと、まもりたいと、そう思ったただ一人を、家族のもとへと還すためにも。 ◆ (A-ウイルスは消してみせるさ) 次の定時連絡の日時を、短いやり取りによって取り決め。 雑踏へ消える金髪の背中を、遠目で消えるまで眺めながら、里見義昭は一人思う。 喜ぶがいい、仮初の主人よ。貴殿の願いは見事に叶う。 どれほど嫌悪し蔑もうとも、この里見と同じ道を行く限りは、目指すゴールは必ずや交わる。 (もっともその後の世界で、君達がどうなるのかまでは、私の知ったところではないがね) たとえ敷島魅零がそのゴールテープを、切ることなく目前で果てたとしてもだ。 マスターとサーヴァントの主従など、強制命令権を与えられた、令呪三画のみで成り立つ脆い絆だ。 であるならば、この里見も、わざわざ義理立てをしてやる理由などない。 聖杯を手に入れるのは己だ。魅零は自ら願いを叶えず、己の願いのおこぼれで、偶然救われるに過ぎないのだ。 (知っているか、人吉爾朗。この町が辿りゆく末路を) かつて己を殺した男。 手を下したわけではないにせよ、確実に滅びへと導いた男。 嗤う己を悪だと断じ、その在り方を認められないと、否定し打倒した男へと、里見は内心で語りかける。 あるべき昭和の時代には、一つの事件が存在した。 今より未来へ向かうこと6年――昭和61年の世界で、理想は人類を裏切ったのだ。 人吉爾朗のいない世界に、もたらされた神の炎。しかし金の盃は、厳重な管理を整えてなお、滴る毒を下界へと落とした。 結局のところチェルノブイリで、人間はまたしても間違えたのだ。 超人がいなくなったとしても、いいや最初からいなかったとしても、彼らは理想世界を取りこぼすのだ。 「はは……!」 嗤いながら、踵を返す。 もはや敷島魅零ではなく、追憶の存在へと矛先を向けて、蛇は人の愚かさを嗤う。 (やはりあるべき平穏な世界を、創造せしめる人間は) この里見義昭だけが、世界を正しく修正できる。 はびこった超人幻想を、歪と認識することができた、この里見にこそそれが実現できる。 何故ならあるべき自然な世界を、正しく認識できるものもまた、里見だけということになるからだ。 その願いを成就するためなら、聖杯などという神秘も、今は甘んじて利用しよう。 やがてその聖杯ですらも、この世から跡形もなく消し去るためにも。 幻想なるもの、神秘なるものを、全て取り除いた静かな世界を、あるべき形へと導くためにも。 【クラス】アサシン 【真名】里見義昭 【出典】コンクリート・レボルティオ~超人幻想~ 【性別】男性 【属性】秩序・悪 【パラメーター】 筋力:D 耐久:C 敏捷:C 魔力:A 幸運:A 宝具:EX 【クラススキル】 気配遮断:D サーヴァントとしての気配を断つ。隠密行動に適している。 ただし、自らが攻撃態勢に移ると気配遮断は解ける。 里見の殺人者としての適性は、暗殺ではなく謀殺に特化しているため、このスキルのランクは低い。 【保有スキル】 真名秘匿:A 自らの正体を隠し、暗躍するためのスキル。 Aランクともなると、自身がサーヴァントであることすらも、正体を明かすまでは気づかれなくなる。 里見は老境の域に達するまで、自らの超人としての力をひた隠しにし、力を失った人間のふりをして活動してきた。 こうした逸話から、里見は高いランクでこのスキルを獲得しており、顔と名前を見せびらかしながら、堂々と活動することができる。 大量生産:A 魔術的・非魔術的を問わず、様々なアイテムを開発し、大量に生産することに特化したスキル。 生前の超人騒動に関するアイテムであれば、ほぼ全てを生産ラインに乗せ、量産することが可能である。 ただし、エクウスやレッドジャガーのような、自身の知り得ない時代の技術が用いられたアイテムは、生産することができない。 また、人が搭乗することで動かす奇Χ(ロボット兵器)は、別個に搭乗員を調達する必要がある。 科学者でもあり企業人でもある、里見ならではのスキル。 扇動:B 数多の大衆・市民を導く言葉や身振りの習得。広告屋の顧問を務める里見は、高いスキルランクを有している。 【宝具】 『割れる幻想(にほんだいよげん)』 ランク:EX 種別:対民宝具 レンジ:1~99 最大補足:- 超人幻想の破壊を目指した、里見の広告手腕が宝具化したもの。 宝具名は、彼の起こした最大のプロジェクトである、映画「日本大予言」に由来する。 自身に敵対するサーヴァントの真実を暴き、都合の悪くなる情報を流布することで、 そのサーヴァントの有する神秘性を、著しく低下させることができる。 もっとも、この宝具は、「敵の存在を確認する」「その情報を獲得する」「情報通りの真実を大衆に流布する」という、 3つのプロセスを経て初めて効力を発揮するため、自身が知り得ない敵には、影響を及ぼすことができない。 また、どれだけ婉曲的に表現されたとしても、ある程度の事実が伴っていなければ、効力を発揮することができないため、 ありもしないデタラメをばら撒いても、サーヴァントの弱体化にまでは至らない。 『楽園を嗤う毒蛇の牙(バイオデストロイヤー)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 あらゆる生命体の分子結合を分解する化学薬剤。 ランクこそ低いものの、通りさえすれば、サーヴァントにすらも大きなダメージを与えられる。 またこの宝具は、自らの「大量生産スキル」によって、更に増産させることも可能。 この項目にあるレンジと捕捉人数は、あくまでも、彼が持つ杖に仕込まれたものを示す数値である。 【weapon】 杖 魔術の杖ではなく、歩行の補助とするための短い杖。 悪趣味なコブラの口からは、『楽園を嗤う毒蛇の牙(バイオデストロイヤー)』 が噴射される。 【人物背景】 あるべき世界の歴史において、大破壊をもたらすはずだった隕石が変化し、人の姿を取った特異点。 有り余る宇宙の威力を宿し、超人として生まれた里見だったが、彼は超人が跋扈する世界を、不自然なものだと感じ嫌悪するようになった。 故に自らは超人の力を秘し、世界から超人を根絶することで、平穏な世界を取り戻そうとした男である。 莫大なエネルギーを蓄えた体は、老境の年齢にさしかかりながらも、代謝コントロールにより若い容姿を維持している。 身体能力も非常に高いが、それ以上の力は持たず、あくまでも謀略によって世を動かすことを常としていた。 やがて世界の在り方を嗤い、世界を壊そうとした男は、一人の超人と戦って敗れた。 その身は幽閉され、世界のバランスを保つための養分となり――そして惨めな有様のまま死んだ。 全てのエネルギーを使い果たし、寿命を迎えた里見の魂は、反英霊として世に記録され、サーヴァントを生み出すに至っている。 もはや自分が生きられぬ現世に、それでもなお平穏を求める意志こそ、超人が求めた幻想であることに、里見は未だ気づいていない。 【聖杯にかける願い】 真なる理想的な世界・真なる自然な世界の創造を 【運用】 直接戦う必要が全くない。むしろステータスはそれほど高くないため、直接戦いに行ってはいけない。 情報宝具によってライバルを弱らせ、自らの軍団に始末させたり、あるいはライバル同士の共倒れを狙う。 戦術単位の戦いではなく、戦略単位の戦いこそが、里見の戦い方であると言えるだろう。 余談だが、今回のマスターである魅零は、この運用法を死ぬほど嫌悪している。 【マスター】 敷島魅零@VALKYRIE DRIVE -MERMAID- 【マスターとしての願い】 A-ウイルスの根絶 【weapon】 なし 【能力・技能】 リブレイター 女性のみが感染するウイルス・「A(アームド)-ウイルス」の感染者である。 魅零はリブレイターと呼ばれる特性を有しており、もう一つの感染者の形・エクスターが変化(ドライヴ)した武器を、自在に操ることができる。 しかしこの聖杯戦争の舞台には、彼女がまもるべき少女はいない。 それ故に絆の証たる、このスキルは意味を持たず、後述するスキルの後付として――冷徹な殺戮技能の原動力としてのみ機能する。 ソルジャー A-ウイルス感染者にエンハンス手術を施し、軍事利用する目的で生み出された改造人間。 一流のエージェントとして戦場に送り出すために、優れた身体能力・戦闘技術を与えられている。 更に最大の特徴として、通常の感染者と異なり、自らの意志で肉体を武装化し、異形の戦士へ変貌することができる。 ただし、このドライヴは肉体に多大な負荷をかけるため、事前の抑制剤服用が必須であるとされている。 【人物背景】 世界政府の走狗として、戦闘技術と異形の体を与えられた元ソルジャー。 しかし心までは堕ちることが叶わず、人を殺すに足る冷徹さを身につけられなかったため、存在価値なしと見なされ廃棄処分されてしまう。 研究者の手引きにより、九死に一生を得た魅零だったが、生きていくことに理由を見出だせず、結局人工島・マーメイドへ送られることになった。 その本質はリブレイター能力を駆使した武器戦闘にあるが、徒手空拳での戦闘能力も非常に高い。 また、作戦実行のためのサバイバル知識を有しており、未知の環境でも生き抜くことができる。 普通の体を持てなかったが故に、普通に生きることを諦め、命の理由を見出だせなかった少女。 しかし見知らぬ島で出会った少女に、過去の幻影を見た魅零は、少女をまもるために戦いへと望む。 最初の動機などどうでもよかった。そもそも認識すらしていなかった。 初めて見つけた戦う理由――生きる理由が眩しかった。それ故に魅零は、理由をくれたことそのものを理由に、少女をまもり戦い続ける。 【把握媒体】 アサシン(里見義昭): テレビアニメ全24話。 敷島魅零: テレビアニメ全12話。第8話「ヴァルキリー・エフェクト」終了直後からの参戦